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15.喜び

 

とても素敵な便箋で、眺めているだけでも楽しい。何度も何度も読み返している。やっぱり手紙は嬉しいなあ。

 

今日も元気に(ちょっぴり切ない顔して)行きました。雨で憂鬱だね。寒いね。

 

前どこかでさらっと書いた気がするけれど、高校生のとき、だいすきな先生がいました。

つらくてつらくて、それでもまだなんとか毎日学校に通えていた頃。担任はそんなことに気付いてくれる人ではありませんでした。気付かれないようにしていたから、当たり前といえば当たり前なのだけれど。傷跡を隠し忘れて見られたのにスルーは、さすがにすこし傷付いたよ。国立大学を受験する人で精一杯だったものね、仕方がないね。

保健室登校や相談室登校をしている人は結構いました。でも、わたしはそこに行けなかった。ドアを開ける勇気がなかった。

そんなとき、わたしの異変に気付いてくれた人がひとりだけいました。それが例の先生です。

いつも通り笑顔を作って挨拶しただけなのに、「おう、どうした?何かあったか?」と。涙が出てきました。

それからもすれ違う度に挨拶+ひと言をくれて、とても救われていました。わたしのことなんて気にしている人はいない、と思っていたのは間違いだと。

先生に会うために学校へ行くようになりました。つらかったけれど、先生に会える嬉しさのほうが大きかった。だいすきだった。

先生の授業を把握して、水曜日の3時間目終わりはここで会える、みたいなストーカーじみたこともしていました。

 

よく生徒のことを見てくれている優しい先生。だから、たくさんの生徒に好かれていました。バレンタインデーには数えられないくらい(少なくとも30個以上)のチョコレートを貰っていました。わたしもそのひとりで、先生が甘いのより苦いのが好きって言ってたから、他の人に作ったものとは別に先生用のクッキーを作りました。ビターチョコレートで。

お返しなんていらなかった。「ありがとな」って受け取ってくれるだけで充分だった。

ホワイトデー。放課後、先生に呼ばれて職員室に行ったら、お返しをくれました。トリュフ。とっても嬉しかった。しあわせだった。でもね、わたし気付いちゃったんだ、机の下にたくさんのお返しが隠してあるの。そりゃそうだよ、ひとりにだけ渡すわけない。くれた人全員に返す、そういう人だ。

少しだけ、少しだけ悲しかった。嬉しくて悲しくて、その日はよくわからない涙が出た。

 

先生に対する「すき」が恋愛感情だったのか、ただの独占欲だったのか、依存していたのか、今でもわからない。

 

次の日からも先生に会うために毎日学校へ向かいました。

2年生を無事に終え、終業式。移動になる先生たちの中に、だいすきな先生がいました。どうして。わたし、全校生徒が集まる体育館で、わーわー泣きました。

終業式が終わって、先生をすきだった子たちがみんな先生のところへ行ったけれど、わたしは行けなかった。春休み中の部活で偶然会ったときも、他愛のない話をさらっとしただけで、何も言えなかった。

何も。わたし、先生のおかげで毎日学校に行けて、先生に会えるだけでしあわせで、気にしてくれるのが嬉しくて、救われて。なのに、ありがとうも言えなかった。たくさんたくさん感謝してるのに、何も伝えられなかった。

言えなかった「ありがとう」をずっと後悔してる。

先生。また、会いたいな。

 

先生がいなくなって、3年生のときは出席日数数えてぎりぎりで登校してたよ。

 

さーて。雨の日にひとりでいると色々思い出すね。ただの思い出話です。まとまりのない文章を失礼しました。

 

今日は最後の縫い物を終わらせたり、電話をしたり。なんとか、頑張ります。

みんなもゆるっと。またあした。